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日々の出来事だとかなんとか・・・創作だとか -2007/6/7



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その気は無くても上手くやれないことは沢山あるけど、
上手くやれないという理由で放り出せることはそう沢山あるわけじゃない。

もう少し賢く生きていきたいけど、そういう風に育つことが出来なかった。

多分一番母親に謝らなければいけないことは、
期待を裏切り続けてごめんなさいとか、
そういった手合いの、俺にはどうにも出来なかったこと。


世界が「普通の人」に求める何かを、
何とかして手に入れなければいけないとおもって、
思ってもいないことを思っているフリをしてみたり、
思っていることを思ってもいないフリをしたり、
自分の汚い考えを何とかして露呈させないようにしたり、
逆に俺にはとても耐えられない何かを考えているフリしてみたり。

どうやったら自然に生きられるのか、それが分からない。
本当のところ俺は、世界を泳ぐように、
魚が水を意に介さないように、何も意図せず生きたかった。

実際のところそんな理想と裏腹に俺は無様に溺れていて、
それでもなんとかして顔を水面に出さずにはいられない。
もしくは、無様に水底の泥を蹴立てて、真っ直ぐ泳ぐことすらままならないのか。

どちらにしても美しくなくて、その自分の美しくなさがどうしても俺の癪に障る。
それでもふがいないことに、自分を哀れむことも腹を立てることもできずに、
いや、両方を同時にしているのかもしれない。
どうあっても自分というものの無様さに決着をつけることができず、
何とかしてそいつを先延ばしに先延ばしにしたくて、無様に泳ぐ練習。

鼻っ面を岩にぶつけ続けたせいで面目はとうに磨り減っていて、
それでも上方を泳ぎ続けるきらびやかな魚を夢見て、
鯰だか、なんだか平たい魚のようにそのきらびやかな魚のやり取りを見ている。

よだかは星になったというなら、
よだかのような心も持たず、水から出られない俺はなんになるのか。
分からない。
皆目見当がつかない。

俺の夢見る魚はみんな優しい。
優しいからこそそこに行くことが出来ない自分に申し訳ないのか、
それとも嫉妬しているのか、それとも両方なのか、
よく分からない理由で穴倉にこもって泣き暮らすのがお似合いの魚。

今日も泳がなければ。
決して流されてはいけない。
楽にして、それでいて美しくないというのは罪だろう。
たとい叶わぬとしても、言い訳にもならない。


そうやって思いつめては不恰好なひれを動かしては水底を這いずり、
同じところを何べんも回っている。

そういう生き方しか出来ないことに気付いてしまった苦悩と、苔とをかみ締めながら。
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